施術やセッションのあとに、
クライアントさんからこんな連絡が来たことはないですか?
「あれから体がだるくて、熱っぽいんです」
「昨日から急に落ち込んで、涙が止まりません」
「セッションのあとすぐに、夫と大喧嘩になってしまって」
あなたの頭には、
たぶん「好転反応かもしれない」という言葉が浮かんでる。
でも、それをそのまま口に出していいのか迷う。
変な言い方をしてしまったら、責任を放棄したと思われるかもしれない。
かといって、黙っていたらクライアントはもっと不安になる。
この記事は、こんな場面で、何をどう伝えたらいいのかのお話です。
クライアントを持っている人、これから仕事を始めようとしている人。
また、セラピストなどの育成をしている人や、
育てようとしている人に向けて書いています^^

劇団青年座の女優を経て、TVアニメ「サザエさん」のシナリオライターに。
潜在意識・好転反応の専門家として15年、セッション実績10,000件超。著書多数。
人生のアルゴリズム研究所 所長/夢野さくらです。
好転反応と決める前に、何が起点かを確かめる
連絡を受けたとき、最初にやることは
その症状に名前をつけることでも、
病院をすすめることでもありません。
どうしてその症状が出ているのか。
そこを先に確認していきます。
もしかしたら、好転反応じゃない可能性もあるからです。
好転反応が起こるには条件があります。
東洋医学や整体などの現場では解釈は異なるかと思いますが、
願望達成や現実創造、自己啓発や自愛の覚醒などのセッションの場合、
好転反応は、潜在意識に変化が起きたあとにしか起こりません。
何も動いて(動かして)いない人には、
好転反応は起きない仕組みになっています。
そこで、確認する内容は
あなたがやっている施術の種類です。
セッションの中で、体や感情、脳などに直接働きかけるタイプなら
(アロマトリートメント、レイキやシータのようなヒーリング、ヒプノセラピーなど)
「何をしたか」はもう分かっています。
あなたの施術そのものが好転反応が起こる起点です。
なので、確認するのは、
その変化が自分の施術から来ているのか、それとも別の理由なのか、です。
初回のクライアントなら
- あなたの施術に来る前に何をしたか
- また、施術後に何をしたか
- 施術からどれくらい経っているか
継続のクライアントなら
- 施術からどれくらい経っているか
- 前回までに似た反応が出たことがあるか
- 今回だけ何か変えたか
この辺りをクライアントに聞いてみて下さい。
言葉で扱うタイプなら(カウンセリング、コーチング、私のようなセッション)
起点はセッションの中ではなく、そのあとの本人の動きにあります。
だから確認するのはこっち。
潜在意識が動くほどの何をしたのか。
一番大きい動きとしては、
潜在意識の、表面上ではない思い込みを見つけるような動き。
人生のアルゴリズムを見つけるような動き。
自愛を覚醒させるような動き。
これらのセッションやワークを定期的にやったのか。
とか。
そういう動きがセッションの前に、または後にあったなら、
好転反応の可能性は高いと思います。
好転反応ではない場合も多々あるのです
逆に、それらのことを何もしていないのに
体や感情や出来事に不調があるのなら、
好転反応ではない可能性を考えてみて下さい。
普通の体調不良とか、
過去を思い出して、感情がネガティブに揺れてるだけとか、
いわゆる、ネガティブな引き寄せの流れで状況が悪化したとか。
私のところにも、
- 体の調子が悪い
- 感情が揺れまくる
- ネガティブな状況が続いてる
「これって好転反応でしょうか?」というご相談が届きます。
好転反応特化のセッションもやっているので、届いて当たり前ですが^^;
ただ、詳しく伺うと好転反応ではなかった、
というケースは結構あります。
その際、クライアントは、達成したい願いがあったり、
解決したい悩みがあることが前提です。
その悩みを、願いを、潜在意識を活用することで、
今の現実を変えられると、知識としてすでに知っている。
そしてその変化の途中で、
一時的に状況状態が悪化することも認識しているのです。
ただし、知ってるだけで行動はしていない。
または、動いているつもりになってるくらいの微々たる動きしかしていない。
つまり、潜在意識を動かすほどの行動を
継続的に行うまでには至っていない場合は、
好転反応ではないケースになるのです。
ここの確認を飛ばして、あなたのセッションを受けたという事実だけで、
状況状態の悪化に好転反応という名前を付けてしまうと、
好転反応ではないかもしれないのに「好転反応です」と言ってしまうことになります。
すると、本来潜在意識を動かさないと出ない好転反応が、
動いてないのに好転反応が出たことになる。
クライアントには「潜在意識を動かさないと出ない」という認識はないと思うので、
「この悪化が過ぎた時には現実は変わっているかも!」と期待させてしまうことになりかねない。
しかし、動いてないので好転反応ではない。
相手の不調を、こちら側の都合のいい物語に回収してしまう。
クライアントは、それを驚くほど正確に察知します。
見立ての材料をもう少し持っておきたい人は、こちらにまとめてあります。
書き換えをしても反応が出ない人がいる理由は、こちらの記事で扱っています。
出ない人が失敗しているわけではありません。
体に出ているものは、切り分けて扱う
そのうえで、体のこと。
潜在意識が動いているとき、体力も免疫も落ちます。
そこにウイルスが入って、本当に病気になることがある。
つまり好転反応と病気は、どちらかではなく同時に起こり得ます。
私は医師ではないので、体の診断はできません。
あなたも、医療資格を持っていないなら同じです。
だから決めておいたほうがいいのはこれ。
「これは好転反応だから大丈夫」と、体調について断定しないです。
ただ、毎回「病院に行ってください」と言うわけでもないですよね。
軽い風邪くらいの出方なら、わざわざ言わないこともある。
湿疹がひどくなっているなら、診てもらったほうがいいと言う。
症状によって変わります。
ここは決まりごとにしないほうがいいと思います。
自分が判断しきれないと感じたら、判断できる人に渡す。
悪化しているもの、いつもと違う出方をしているもの、期間が読めないもの。
この辺りは自分の中に抱えないほうがいいのかなと思います。
言い方はシンプルで大丈夫。
「体のほうは一度診てもらってください。
そのうえで、心のほうで何が動いたのかも一緒に見ていきましょう」
これを言うと信頼が下がると思っている人が多いんだけど、逆です。
切り分けができる人のほうが、専門家として信用されます。
そして何より、今の辛さを排除できる場所があるなら、
我慢しないで行ってもらう。
潜在意識が動き、現実が変わっていく流れは、
あっという間に終わるものではありません。
だからこそ、
自分の変化に長く付き合っていくには、
無理はしない。それが大原則です。
本当は、嬉しい知らせのはずなんです
ここで少しだけ、施術者側の気持ちの話をさせてください。
「具合が悪くなりました」と言われて嬉しい人はいません。
私だってイヤです(笑)
できれば「すごく良くなりました」と言われたい。
みんなそうだと思う^^;
でも、それが好転反応なら仕方がない、と私は思っています。
だって、変化が起きた証拠だから。
実際、クライアントの中には好転反応を待ち望む人もいます。
変わった証がほしい、という理由で、です。
何も起きないことのほうが逆に不安、という人は、実は珍しくないんです。
そう考えると、少しおかしなことが起きていますよね?
受け取る側が「変化の証だ」を待っているのに、
変化を促した側が動揺している。
動揺の正体は、たぶん技術の不足じゃありません。
その連絡を
「悪い知らせ」として受け取っているから。
聞きたくない知らせだと思っているから、どうしようと思う。
声が固くなる。そしてそれは、相手に伝わります。
これを書くにあたって、少し調べてみました。
好転反応という言葉自体は、ほぼどの業界にも行き渡っています。
整体、鍼灸、アロマ、エステ、レイキ、ヒプノセラピー。
どこでも自分のクライアントに向けた説明が書かれている。
まったく知らない施術者を探すほうが難しいくらいです。
でも、言葉を知っていることと、扱い方を教わったことは別です。
養成講座のカリキュラムを探しても、
「好転反応が出たときにどう見立てて、どう伝えるか」
に時間を取っている講座が、ほとんど見つからないんです。
知っているのに、いざというとき支えにならない。
動揺するのは当たり前かもしれません。
簡単な知識はもらっていても、扱い方は渡されていないから。
でも、あなたの中に、好転反応の取扱説明書(笑)があれば、
最初のクライアントからの一見ネガティブな連絡は
「ポジティブな知らせ」に変わる
のではと思うんです。
そして好転反応とは、
本来はそういうものだったはずなんですよぉ^^
「好転反応です」が、いちばんクレームになりやすい
施術者向けの相談事例を見ていくと、
トラブルの内訳はだいたい2つに分かるようです。
ひとつは事故。もうひとつが説明不足。
そして後者のかなりの部分が、この一言から始まっています。
「それ、好転反応ですね」
クライアント側の視点に立つと、こう記憶されます。
「体調が悪くなったと伝えたら、好転反応だと言われた」
間違ったことを言ったわけじゃない。
実際、本当に好転反応であることも多い。
施術者の側に悪意があるわけでもない。
むしろ心から「これは好転反応だ」と思っているから、そう伝えている。
問題は、言葉の内容じゃなくて、クライアントに渡した量です。
こんな一言だけで会話を終わらせてしまうと、
クライアントは、状況状態の悪化の中、
不安な気持ちを救い上げてもらえず、
何も対処ももらえず放り出された、
そんな気分になるんです。
もうひとつ、すれ違いが起きる理由があります。
クライアントが知りたいのは「何が起きているのか」。
でも施術者が返しているのは「大丈夫ですよ」であることが多い。
安心させようとしているのに、
相手からは質問に答えてもらえなかったように見える。
そのズレ。
あなたの優しさが、そのまま不信に変換されてしまう。
非常にもったいないお話です。
この構造、たとえるとこうです。
パソコンが固まって、画面にこう出たとします。
「エラー 0x0000007B」
これを見て安心する人はいません。
- 何が起きたのか。
- 直るのか。
- 自分の操作が悪かったのか。
- 保存していたデータはどうなるのか。
知りたいことは全部残ったままで、分かったのは
「この状態には、エラー 0x0000007Bという名前がある」それだけ。
「好転反応です」は、これとまったく同じ構造をしています。
状態にラベルを貼っただけで、中身が一文字も渡っていない。
しかも相手は、今つらい。
つらい人にラベルだけ渡すと、片付けられたと感じます。
逃げに聞こえるのは、施術者の人格の問題ではなくて、
情報が足りていないという構造の問題なんです。
好転反応という名前は説明じゃありません。
名前は、説明の入口であるべきだと私は思っています。
伝わる説明には、順番がある
ここからが実際にやることです。
私がセッション現場で行っている順番を、
そのまま書いてみますね。
最初に、全ての状況の聞き取りを行います。
まず、今どういう症状が出ているのか?です。
体に出ているのか?
感情なのか?
出来事なのか?
どこがどう辛くて苦しくてキツイのか?
次に、時間の並びを確認する。
今の状況状態はいつから始まったのか?
始まった時から今までに、その症状に変化はあるのか?
状況状態が悪化する前にやったことは?
(自分が行ったセッションも含め、セルフワークとか)
好転反応だと判断したら、ここで言う。
単発セッションのクライアントで、好転反応の知識がほぼない場合は、
「好転反応って聞いたことありますか?」から始まって、
好転反応がどうやって起きるのか?など、その仕組みからお話しします。
もちろん好転反応だと判断した理由もお伝えします。
ただ、継続のクライアントの場合は、
もう自分の好転反応パターンを知っているので、
私に悪化の状態を伝えてくる時は、
半分くらいは「好転反応だろうなぁ」と思ってることがほどんど^^;
すでにそこから抜け出した経験をお持ちなので、
「いつものパターンですね。好転反応だと思いますよぉ」というと、
ニヤッと笑って、「やっぱり。そうだと思いました」で終わります(;^ω^)
最後に、受診をすすめたほうがいいと判断したら言う。
特に体に症状が出ている場合は、
「症状が治まらない場合は一度病院で診てもらってください。
私も、好転反応だろうとなかろうと、体調が悪いと思ったら病院に行きますよ。
大きな病気じゃないと分かれば安心しますよね?」
終わりの見通しは言わない。
「1週間くらいで抜けますよ」とか、好転反応の期間については言いません。
好転反応の終わりはわからないからです。
好転反応の期間や症状の強さは、どこの層の思い込みが動いているかで変わります。
深い層の思い込みが動き始めた場合の好転反応は、長く症状も強く出ます。
浅い層ほど軽く短く終わります。
そして、最初に出る好転反応が一番強く長くて、
その後だんだん症状が軽くなり、やがて同じ症状は出なくという特徴があります。
思い込みの階層については、
人生で同じ問題を繰り返す本当の理由|潜在意識の「思い込みの階層」【完全解説】
を読んでみて下さい。
長引いているクライアントへの説明材料は、
好転反応が長引く人とすぐ抜ける人の違いにも書いてあります。
そのまま読んでもらう形でも使えます。
「好転反応」と言わないほうがいい場面もある
名前を出さないほうがいい状況が3つあります。
ひとつめは、相手が怒っているとき。
怒りの最中に専門用語を出すと、
どんな言い方をしても防御に聞こえます。
まず聞く。反論しない。名前はあとで出せます。
ふたつめは、相手が「先生のせいだ」と思っているとき。
ここで好転反応という言葉を使うと、責任の押し返しとして受け取られます。
順番として、先に受け止める。
みっつめが、いちばん大事です。
自分が確信を持てていないとき。
確信がないまま名前を出すと、それは本当に逃げになります。
分からないときは「分からない」と言っていい。
そのうえで一緒に見ればいいと思うんです。
この3つの場面では、名前を使わない言い方に切り替えます。
「今、体と気持ちの両方に症状が出てますね。
まず体を診てもらって、
そのうえで直前に何が動いたのかを一緒に見ていきましょう」
好転反応という言葉を一度も使っていないのに、
伝えるべきことは全部入っています。
好転反応と言わなくても説明は成立する。
ここに気持ちの余裕があると、現場がかなり楽になります。
説明できる人のところに、人は戻ってくる
人が集まる、またはリピートする施術者の特徴は、
当然セッション技術もありますし、
セッション後に状況が改善したという体験ももちろんですが、
根っこにあるのは、施術者の誠実さだと思います。
そしてその誠実さが一番出やすい場所のひとつは、
クライアントの状態が悪化した時の説明
かなって思うんです。
- 不安の中、「好転反応ですね」の一言で放り出されなかった。
- 不安に寄り添い、安心をくれた。
- どうして不調が起きているのかをしっかりと説明してくれた。
- 今、何がどうなっているのか、これからどうなっていくのかを話してくれた。
- それらを、ちゃんと今の状況に照らし合わせて伝えてくれた。
こういう記憶は、思った以上に長く残ると思うんです。
逆に不安だらけの日、ラベルだけ渡された人は、
施術がどれだけ良くても、
「また行きたい」にはならないんじゃないかって思います。
そして、生徒さんを育てている方へ。
卒業生が独立していちばんぶつかる壁であり、
いちばん困惑するのがこの場面だと思うんです。
施術の技術は教わっている。
でも「不調の連絡が来たときにどう答えるか」は、
カリキュラムに入っていないことが多い。
入っていないから、みんな自己流で乗り越えるか、
怖くなって集客を止めてしまう。
卒業したのに動き出さない生徒さんがいる、という話をよく聞きます。
理由は自信のなさだと説明されることが多いし、
いちばん多い理由かもしれません。
ただ、それだけではないと思うんです。
実地経験のなさから、さまざまなクレームが来たとき
いったい何を言えばいいか分からない。
どう対処すればいいのかわからなくて怖い。
こんな不安の中のひとつが、
好転反応に対する不安だったりするのではないでしょうか?
だって好転反応は、
施術者がクライアントに最高の施術をすればするほど起こる現象だから。
施術者として仕事を始めれば、
クライアントの変化が自分の想定外の形で現れることがある。
だから、施術の技術だけでなく、その後の対応まで教えておきたい。
逆に、ここが埋まっているだけで、卒業後の動きは変わるのではないでしょうか?
講座に1コマ足すだけで、募集のときに書けることが1行増える。
それも、他のスクールがまだ書いていない1行になる。
私はこの仕事を15年以上やって、セッションは10,000件を超えました。
それでも好転反応の場面は、いまだにいろいろ考えることもあります。
好転反応の分野って、本当にさまざまなパターンがありまくるので、
永遠に終わりのない学びを続けていってる感じです^^;
そして今までは、
今まさに好転反応に苦しむ人に対する記事をたくさん書いてきましたが、
これからは、施術者や、人を育てている方に向けた話も書いていこうと思っています^^
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好転反応で涙が止まらない|その涙は「もう抱えなくていいよ」のサイン
感情に強く出ているクライアントへ。



